
オレは男だが「恋愛体質」だと思う。
結婚もしているが、ほかに彼女がいないと、毎日つまらなくて仕方がない。
メールや電話で、他愛ないやり取りをしたり、待ち合わせてデートして、セックスにもちこんだり、そんな浮気の楽しみがないと、毎日やってられない。
出会いには限りがあるから、一度だけ、会社の女の子に手をつけたこともある。
社内不倫は本当にヤバかった。
オレの場合、単に性欲を満たす浮気相手としてキープするだけではなく、好みの女の子に対して、自分が恋愛気分を味わいたくなってしまうタチだから。
すると女の子の方にも、俺に対する恋愛感情が芽生えてしまい、どうしても、割り切った付き合いにはならなくなってしまう。
愛人や浮気相手というよりも、「彼女だもん」というつもりになっていて、口が堅い子だと思っていたのに、いろんな相手に相談をしていたりと、あやうくドロ沼の愛憎劇に発展しそうになった。
幸い、彼女はほかにいい出会いがあったようで、なんとか別れることができたが、社内不倫であんなめにあうのは、俺はもうまっぴらだった。
そこで出会い系サイトを初めてみたのだが、最初はなかなかうまくいかなかった。
「徳島市内で、たまにデートしませんか?」というような誘いを載せたり、プロフィールを見て、気になった相手と絡んでみたが、なかなか思うように発展せず、メールでダラダラと、仕事の愚痴につきあわされたり、会ってもやれなかったり、やれてもなにか刹那的な虚しい気分になったり。
自分の求めているような、
割り切った中にも恋愛感情があって、刺激をキープしながら続いていく關係という出会いには至らなかった。
そんな時に、ふと掲示板で「愛人募集」の書き込みを見て、はじめは「愛人なんて、金を払ってセックスするなんて虚しいだろう」とか、「金持ちでもないのに、愛人なんて持てるはずない」と考えていたのだが、次第に「お小遣い程度の金額を渡して、続いていく關係の中で恋愛気分を味わえれば、それはそれでアリなのかも」と思うようになった。
タダでやらせてもらっているから、延々と仕事のグチを聞かされることもあるし、かと言って、結局食事に連れてったりするから、金は出て行っている。
ここまで出会い系サイトで、メールで口説いて、食事に誘ったり、飲みに誘ったり、さんざんそういうデートみたいなことはやってきたので、オレ自身、もういいか、みたいな気分があった。
つまり、決まった子と待ち合わせして、即セックスの割り切った愛人の關係の方が、今のオレにフィットするんじゃないかって。
そして「愛人募集」に方針を切り替えて、そうなると女の子の方も割り切って絡んで来るから話は早い。
自分の払える金額を提示して、月2程度のムリのない關係をキープしている。
金を払っていても、情は芽生えるから、たまに会えると結構お互いウレシイ(笑)
昔のような「愛人を囲う」みたいな感覚じゃなく、自分の払える金額を、素直に提示して、お互いにフィットした關係を築く
コレがオレにとって、今は理想の出会い系との付き合い方と言えるかもしれない。